2010.12.20
大阪府生活保護交渉
12月20日、大阪府庁内にて大阪府福祉部地域福祉推進室社会援護課と交渉を行いました。大阪府は7名が対応、大生連は14単組86名が参加、私の要求アンケート6単組122名分を提出しました。日本共産党府議会議員団からくち原議員が激励に来られました。
交渉のやりとり
■松原市の事例
【松 原】 祖母と孫の2人世帯。孫(高校生)がアルバイトをしていたが収入申告をしていなかったため全額返還するよう言われている。祖母は孫がアルバイトをしていることを知らず、孫も収入申告の必要があることを知らなかった。松原市は78条での返還を求めているが、本人に理解できるようケースワーカーは教示していない。勤労控除、未成年控除、学校の修学旅行費など必要経費を認めてほしい。
【大阪府】 厚生労働省の指導で、年に1~2回、保護受給者の市民税課税状況調査をしている。その際にわかった収入については未申告ということで78条で対応することになっている。
【松 原】 指導したかどうかは言った、言わないの議論になるが、実施要領でも被保護者に申告の要領や手続を十分理解させることとなっている。これがなされていないのに罰則的に制裁措置がされようとしている。
【大生連】 78条による返還は、作為や虚偽の説明があった場合となっている。このケースはあてはまらない。
【大阪府】 高校生のアルバイト収入は未申告のケースも多くあるため、被保護者への周知を監査でも徹底している。
【大生連】 調べて後日回答を。
■枚方市の事例
【枚 方】 母親が介護施設に入所していたが在宅介護になったため、保護費が変更されず過支給になっていた。そのため63条が適用され返還を言われた。そのさい63条についての説明は何もされなかった。自立助長の観点から必要経費の控除など説明するべきではないのか。
【大阪府】 過支給についても63条での返還となる。くわしくは調べて後日回答する。
■和泉市の事例
【和 泉】 ホームレス状態だったため、自分で保護の申請に2度行ったにもかかわらず、申請を受理してもらえなかった。そのさいに、住居と仕事は大阪市内で探すよう言われた。現在は保護が開始されているが、就労指導がきびしく毎日ハローワークに通って仕事を探すよう言われている。毎日行かなければ行っていないとわかった時点で保護を打切るとも言われた。また、右の耳が聞こえないため耳鼻科に行き検査をすると病名が判明し、膿があと少しで脳にまで達するような状況だった。そのことをケースワーカーに報告すると治療はもう必要ないので求職活動するようにとも言われた。病院への移送費についても医師が通院の必要性を認めているにもかかわらず電話で通院移送費の打ち切りを言われた。
【大生連】 ホームレスなのに2度も追い返し、貸付のみで対応している。また、保護決定の2週間の期日がきても決定されないため、市に行くと再度、貸付で対応しようとした。なぜ決定していないのか理由を示すよう抗議すると「決定されていた」と決定通知を出してきた。このような対応は改めるよう指導してほしい。
【大阪府】 申請の意思があるにもかかわらず受付けないのはおかしい。また住居や仕事先の場所について指定するようなことはしてはいけない。移送費や求職活動については調べて後日回答する。
【大生連】 申請意思の有無確認はどうだったのか。大阪府が出した文書を示して指導をしてほしい。
■守口市の事例
【守 口】 離婚した夫の妹の家に家賃を払い住んでいる。保護の申請をすると必要書類として登記簿謄本とローンの明細書が必要と言われた。なぜそのような書類が必要なのか。
【大阪府】 他人への調査権限はない。調べて後日、回答する。
■茨木市の事例
【茨 木】 保険金が入ってくるため保護を辞退することにしているがいずれそのお金がなくなるとまた、生活保護を利用しなくてはいけなくなる。本人は娘のお墓を買いたいという希望があるが、ケースワーカーは辞退してからいずれ保護を申請するまでのあいだはつつましく暮らすよう言っている。保護を利用していない期間もお金の使い道は規制されるものなのか。
【大阪府】 保護の廃止後は、お金の使い道をなんら強要されるものではない。
■寝屋川市の事例
【寝屋川】 社宅に住んでいたが65歳で会社を解雇されたため社宅を出なければならずホームレスになった。寝屋川市は、ホームレスは寝屋川では保護は受けられない。救護施設に入所するように言い、本人は長年住み慣れた寝屋川市で居住したい希望だったにもかかわらず、本人の意思を無視して救護施設に入所させた。
【大阪府】 福祉事務所は、居宅生活が可能かどうか、施設利用が適当かどうかを本人の状況を十分把握し判断する必要がある。
【大生連】 平成21年3月18日、10月25日の通知はまだいきているのか。
【大阪府】 そうです。
【寝屋川】 仕事がなく預金を崩して生活していたがその預金もそこをつきかけ生活保護の相談に行ったが追い返され申請させなかったため、結局ホームレスになってしまった。その後、家も探して生活保護の申請をしたが、その月の日割り家賃は保護課が指導して入居したわけではないので支給しないと言っている。
【大阪府】 なぜ支給されないのかわからない。調べて後日、回答する。
その他、出された要望
■車の保有について
【門真守口】 障害者の方で車を保有し保護を利用しているが、病院への通院のみに認められている。通院だけでは生活はできない。日常生活を含めすべてにおいて使用を認めてほしい。
【枚方交野】 11月に厚生労働省と交渉を行ったが5年間で一度も車の保有についての問い合わせの事案はないといっていた。枚方では車の保有についての裁判も行っている。生活保護世帯の車保有を認めてほしい。
■地上デジタル放送について
【八 尾】 地上デジタル放送のチューナー設置を調べにきたが、アンテナが悪く映らなかった。アンテナの補助などはないのか。
■補聴器の購入について
【吹 田】 高齢になり耳が聞こえにくくなってきた。補聴器の購入費の支給は障害者じゃないと認められない。眼鏡と同じように補聴器も認めてほしい。
老齢加算・一時金の復活、夏期加算の支給を求めて訴え(抜粋)
- 70歳になり保護費が3760円下がった。69歳でも70歳でも生活費は変わらない。なぜ減らされるのか教えてほしい。今年の夏は暑かったがクーラーの電気代が高くつくので家にいれない。また、お墓まいりに田舎にも帰りたい。人間らしい生活を取り戻すため老齢加算と一時金の復活、夏期加算の創設をお願いします。
- 毎年復活を求めて要望しているがいっこうに叶わない。何もかも節約節約でしめつけられそう。私たちのせつな願いをくみとってほしい。
- 高齢や病気などで体温調節ができないとクーラーはどうしても必要。夏期加算を創設してほしい。